経審(経営事項審査)の書類は、闇雲に集めると必ずどこかで止まります。千葉県知事許可の建設業者が経営規模等評価申請と総合評定値請求を同時に行う場合、必要なのは「結果」「様式」「裏づけ」「事務」の4層だけです。この4層が同じ事業年度で揃えば申請は通り、逆に補正で止まる最大の要因は、書類の不足ではなく数字のズレです。

決算変更届の工事経歴書、20002帳票の完成工事高、上位3件の契約書類、源泉徴収簿——この4つが同じ審査対象事業年度を指していないときに、県からの照会が来ます。本記事は、千葉県が公開している説明書(令和8年7月版)の記載順ではなく、実際に手を動かす順に並べ直したチェックリストです。

先に断っておきます。千葉県の経審は窓口への持参ができません。令和4年5月以降、指定日の会場受付は廃止され、出す手段は郵送か電子申請(JCIP)の2つだけです。「県庁に持っていけば見てもらえる」という前提で組んだスケジュールは、その時点で崩れます。手続き全体の流れは千葉県の経営事項審査の申請ガイドに、評点の中身は経営事項審査の評点計算に譲り、ここでは書類と受け渡しだけを扱います。

経審の必要書類の全体像

千葉県の説明書が示す「経営事項審査申請に必要な書類一覧」は、必須17点に選択項目を加えた構成です。ただし項番1から83まで並んだ表を上から眺めても、抜けは消えません。実務では層で分けたほうが速い。理由は、層ごとに「いつ揃うか」が違うからです。

  • 第1層 結果:経営状況分析結果通知書(原本)。これがないと申請自体が成立しません。
  • 第2層 様式:20001(申請書・請求書)、20002(完成工事高)、20004(その他の審査項目)、20005(技術職員名簿)、提出票。
  • 第3層 裏づけ:決算変更届(事業年度終了届)、消費税の確定申告書と納税証明書、登記事項証明書、許可通知書と許可申請書、契約書類、源泉徴収簿、技術者の資格証。
  • 第4層 事務:収入証紙(または電子納付の申込内容照会画面)、副本返送用の封筒、委任状、結果通知書送付用封筒。

第1層は登録経営状況分析機関の処理待ちなので、自分の都合では動きません。(分析そのものの仕組みは経営状況分析(Y評点)とは)。第2層は第3層が揃わないと埋まりません。つまり着手順は第3層→第1層→第2層→第4層です。多くの人が第2層の様式から書き始めて、後から数字を直す羽目になります。

層書類(様式)原本
/写し
部数・ひとこと
1経営状況分析結果通知書原本1部。認証キー16桁も控える
2経営規模等評価申請書・総合評定値請求書(20001帳票)写し正副2部
2工事種類別完成工事高・工事種類別元請完成工事高(20002帳票)写し正副2部
2その他の審査項目(社会性等)(20004帳票)写し正副2部
2技術職員名簿(20005帳票)写し正副2部
2経営規模等評価申請等提出票写し正副2部。綴じ順の見取図
3建設業の許可通知書写し申請時・審査基準日時点で有効なものすべて
3建設業許可申請書(表紙及び専任技術者一覧表)写し土木事務所の受付印があるもの
3法人の登記事項証明書写し到達日の3か月以内
3消費税の確定申告書の申請者控写し審査対象事業年度。免税業者は不要
3消費税及び地方消費税の納税証明書(その1)写し到達日の3か月以内。免税業者も必要
3建設業許可に係る決算変更届出書(副本)写し受付印あり。表紙と工事経歴書等
3前回受けた経営事項審査申請書の副本写し受付印あり。初回は不要
3契約内容が確認できる書類写し業種・年度ごとに金額上位3件
3技術職員の資格を証する書類写し免状の写し・実務経験証明書など
3給与所得の源泉徴収簿等写し6か月超の月から支給算定月まで
4副本返送用の封筒現物宛先を記入。切手は不要
表1 千葉県知事許可業者の必須書類(説明書「必要な書類一覧」の必須項番を層で並べ直したもの)

表1の「原本/写し」列が示すとおり、原本が要るのは経営状況分析結果通知書だけです(ほかに委任状・経理処理の適正を確認した旨の書類・防災協定の証明書も原本指定)。残りはすべて写しで構いません。これは「写しでいい」ではなく「写しでなければならない」というルールです。提出した書類のうち返ってくるのは受付印を押した申請書の副本だけで、それ以外は審査後に県で廃棄されます。だから原本を送ってはいけません。

申請の種類で変わる書類

必要書類は全員同じではありません。初回か2回目以降か、行政書士に委任するかで変わります。ここを取り違えると、「去年と同じセットで出したら前年度分が足りない」という典型的な補正になります。

書類初回(前年度に経審を受けていない)2回目以降行政書士に委任する場合
建設業の許可通知書最初の許可通知書も必要有効なものすべて同じ
消費税の確定申告書(申請者控)前審査対象事業年度分も必要審査対象事業年度分同じ
消費税及び地方消費税の納税証明書前審査対象事業年度分も必要審査対象事業年度分同じ
決算変更届出書(副本)前審査対象事業年度分も必要審査対象事業年度分同じ
契約内容が確認できる書類前審査対象事業年度分も必要審査対象事業年度分同じ
20002帳票で「3年平均」を選ぶ場合前々審査対象事業年度分も必要同左同じ
前回受けた経営事項審査申請書の副本不要必要(受付印あり)同じ
委任状(原本)――必要。審査基準日の記載が必須
行政書士証票等の写し――必要(補助者は補助者証)
結果通知書送付用の封筒(長形3号)――代理人が結果通知書を受ける場合
申請書の正本の押印――行政書士印。代理申請では申請者印は不要
表2 申請類型別の要否(説明書の注記と各項番の注意点から整理)

初回の読み替えは説明書の注記に書かれています。前年度に経審を受けていない場合、表中の「審査対象事業年度」は「審査対象事業年度及びその前の審査対象事業年度」と読み替える。さらに20002帳票の計算基準で3年平均を選ぶなら、前々年度まで広がります。つまり初回は、決算変更届・確定申告書・納税証明書・契約書類の4点セットを2年分(3年平均なら3年分)そろえる必要があります。ここが初回最大の落とし穴です。

もう一つ間違えやすいのが、「決算変更届」と「変更届」は別物という点です。経審で必要なのは、事業年度が終わるたびに出す決算変更届(事業年度終了届)の副本であって、許可事項の変更を届ける変更届出書ではありません。建設業許可の変更届については建設業許可の変更届の書き方にまとめていますが、経審の審査対象になるのは前者です。

前回の経審申請書の副本は、前回どう出したかで要求が変わります。前回が郵送なら、今回が郵送でも電子申請でも「受付印のある副本」が要ります。前回が電子申請だった場合は、今回郵送で出すときだけ、システムから出力した申請書が必要です。千葉県知事に初めて申請する人(大臣許可や他都道府県知事許可から千葉県に変わった人を含む)は不要。同じ審査基準日で複数回申請している場合は、そのすべてが必要になります。

許可まわりの書類は建設業許可の取得状況と直結します。許可の更新手続き中なら更新前と更新後の両方、最新の許可の後に商号・代表者・専任技術者に変更があれば変更届出書(受付印あり)も添えます。許可を取ったばかりで決算がまだ来ていない、という場合は工事経歴書(様式第2号)と直前3年の工事施工金額を別途作ることになります。

様式の番号と、作成時に落とすところ

様式は県のサイトからダウンロードしますが、年度版が複数並んでいて迷うのが実情です。令和8年7月1日以降の申請で使うのは令和8年7月1日以降版の様式だけです。改正前の様式で作ると、中身が正しくても様式違いで止まります。

  • 様式第25号の14(20001帳票)……経営規模等評価申請書・再審査申立書・総合評定値請求書
  • 別紙1(20002帳票)……工事種類別完成工事高・工事種類別元請完成工事高
  • 別紙2(20005帳票)……技術職員名簿
  • 別紙3(20004帳票)……その他の審査項目(社会性等)
  • 工事種類別完成工事高付表……完成工事高の積み上げ申請をする場合のみ
  • 経営規模等評価申請等提出票……何をどの順で綴じたかを示す一枚
  • 工事経歴書(様式第2号)・実務経験証明書(様式第9号)……決算変更届と技術者確認で使用
  • CPD単位を取得した技術職員名簿(様式第4号)・技能者名簿(様式第5号)……加点を取る場合
  • 別記様式6号(就業履歴蓄積措置の誓約書)・別記様式7号(自主宣言制度の誓約書)……令和8年7月改正で追加・拡充された加点

押印の扱いは、委任の有無で変わります。正副2部を作り、行政書士に委任している場合は正本に行政書士印を押印、副本は正本のコピーで構いません。20001帳票の記載例には「代理申請では申請者の押印は不要です」と明記されています。一方、委任状は原本で、しかも審査基準日を必ず記載する決まりです。ここが空欄のまま送られてくるケースが多く、補正の定番になっています。

数字の端数処理も様式ごとに決まっています。20001帳票の項番18はプラスは切り捨て、マイナスは切り上げ(例:▲100.6 → ▲101)。ここを四捨五入すると、後段の計算が1点ずれて、20002帳票との整合が取れなくなります。評点そのものの計算式は経営事項審査の評点計算(P点)で扱っていますが、書類の段階では「様式の指示どおりに丸める」が正解です。

提出票は地味ですが、散逸対策の要です。県は送付資料が常識の範囲を超えて散逸していると判断した場合、審査をせずに返却することがあります。提出票の順にクリアファイルを分け、様式番号を付箋に書いておく。この一手間で、審査担当者が探す時間が消え、結果として照会も減ります。

添付・証明書類は「発行日」で決まる

証明書類は種類より日付で足切りされます。しかも「3か月以内」の起算点は発行日ではなく当課に到達した日です。郵送なら郵便物が届いた日、電子申請ならアップロードが受理された日が基準になります。手元で1か月寝かせた証明書は、発行日が新しくてもアウトになり得ます。

  • 法人の登記事項証明書……申請前3か月以内に発行されたもの
  • 消費税及び地方消費税の納税証明書(様式は「その1 納税額等証明用」)……申請前3か月以内
  • 建設業退職金共済の加入・履行証明書(経営事項審査申請用)……申請前3か月以内
  • 防災協定に関する証明書……申請前3か月以内の原本。証明日は審査基準日を記入

技術職員まわりは、在籍を証明する書類の期間が勝負です。技術職員名簿に載せる人には、審査基準日(決算日)以前6か月を超える雇用期間が必要で、それを示すのが給与所得の源泉徴収簿等です。範囲は「審査基準日以前6か月を超える月」から「審査基準日を支給算定する月」まで。源泉徴収票は不可で、源泉徴収簿・給与台帳・賃金台帳のいずれかになります。可能な限り技術職員名簿の記載順に並べ、通番を加筆しておくと照会が減ります。

健康保険・厚生年金の標準報酬決定通知書は、審査基準日時点で適用されるものを出します。標準報酬月額は原則として1年間(9月から翌年8月まで)固定なので、「審査基準日がどの年度に属するか」で対象の通知書が決まります。組合管掌健康保険なら組合発行の通知書も必要です。

ここで令和8年7月1日改正の影響を整理しておきます。社会保険加入に関する評価項目が削除され、労働保険概算・確定申告書及び領収書、社会保険の領収証書の提出が不要になりました。ただし標準報酬決定通知書や被保険者資格証明書は残ります。これは社会保険加入の評価のためではなく、技術職員が本当に在籍しているかの証拠だからです。「社会保険の書類はもう要らない」と丸ごと外してしまうのが、改正年度に起きやすい誤りです。

契約内容が確認できる書類は、工事経歴書に載せた工事のうち元請下請を問わず金額上位3件について、次のいずれかを提出します。

  • 建設工事請負契約書
  • 「注文書」及び「注文請書」
  • 「注文書」及び「請求書」
  • 「注文請書」及び「入金が確認できる書類」
  • 「請求書」及び「入金が確認できる書類」

契約変更があれば変更に係る書類、基本契約書を締結していれば基本契約書も追加、共同企業体での受注なら協定書も要ります。一つの工事の完成工事高を複数年度に分割計上している場合は、当初契約年度の書類に加えて、工期の重なる事業年度の決算変更届(副本)と、当該年度の請求書・入金確認書類が必要です。工事進行基準を採用している工事は、売上高の根拠となる元帳や工事工程表も求められます。なお、閲覧に供する工事経歴書では個人名が特定されないよう配慮し、伏字にした場合は契約書に番号を付けて紐づけます。

加点を取りにいく書類は、「加点したい項目」と「証拠書類」が1対1で対応します。退職金なら建退共の加入・履行証明書や中小企業退職金共済の契約書(建設業退職金共済(建退共)の仕組みはこちら)、法定外労災なら共済・保険の加入証明書、CPDなら認定団体が発行する単位取得の証書、若年技術者や技能者なら様式第4号・第5号、CCUSは別記様式6号、自主宣言制度は別記様式7号に加えてポータルサイトから出力した宣言書が必要です。自主宣言は審査基準日において宣言していることが要件なので、申請直前ではなく決算日までに宣言を済ませておく必要があります。

資本性借入金を自己資本に算入する場合は、20001帳票の項番17で計算基準区分「2(2期平均)」を選んだうえで、公認会計士・税理士等による該当証明書と、基準決算の直前の審査基準日の貸借対照表を添えます。建設機械の加点は、保有状況一覧表に加えて所有を証する書類(売買契約書、打刻証明書、注文書、確定申告書の別表16や減価償却明細など)が必要で、リースは審査基準日から1年7か月を経過する日以降まで使用期間のある契約書が条件です。

電子申請(JCIP)と郵送の違い

千葉県の経審は、令和5年1月10日から建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)での電子申請が可能になり、郵送申請も並行して受け付けています。どちらを選ぶかで、書類の作り方が変わります。

項目郵送申請電子申請(JCIP)
受付の開始令和3年5月6日以降(令和4年5月に会場受付を廃止)令和5年1月10日から
必要なアカウントなしGビズIDが必須
提出する形紙。正副2部PDFをアップロード
原本指定の書類原本をそのまま送る(通知書・委任状など)原本をPDF化して添付
一覧にない必須書類該当なしでよい「省略可能のため省略」等と記したPDFを添付
手数料収入証紙、または「ちば電子申請サービス」で電子納付(令和8年4月1日から)システム内で納付(ちば電子申請サービスでの納付は不可)
電子納付した場合申込内容照会画面を印刷して添付―
補正の連絡ファックスまたは電話システム上のやり取り
結果通知書郵送(到達日から概ね1〜1.5か月)JCIPで通知
副本の返却受付印付きの申請書副本のみ。到達日より約1か月紙の副本は返らない
送付先〒260-8667 千葉市中央区市場町1-1 千葉県庁 建設・不動産業課 入札契約室―
表3 郵送申請と電子申請の比較(説明書「申請方法の郵送化・電子化について」より)

電子申請を選ぶなら、GビズIDの準備を最初に済ませてください。JCIPはGビズIDでの認証が前提で、これがないとログインできません。書類作成と並行して進めると、書類は揃ったのに出せないという状態になります。

電子申請では、20001帳票の「経営状況分析結果データの連携」欄に認証キー(経営状況分析結果通知書に記載の半角数字16桁)を入力します。入力するとエラーが出る場合は、認証キーを使わず通知書のPDFを添付すれば足ります。システム上で必須とされているのに説明書の一覧に該当がない書類は、空欄で悩まず「省略可能のため省略」等と書いたPDFを1枚添えてください。

手数料は、同時申請で1業種11,000円、1業種増すごとに2,500円を加算した額です。評価のみなら1業種10,400円(1業種増すごとに2,300円加算)、請求のみなら1業種600円(1業種増すごとに200円加算)。納付は千葉県の収入証紙が原則で、国土交通大臣許可業者は収入印紙になります。貼る額が多過ぎても少な過ぎても受付できません。なお収入証紙は令和8年12月末で販売を終了するため、以後は電子納付が前提になります。電子納付をしたら、ちば電子申請サービスの申込内容照会画面を印刷して添付するのを忘れないでください。

補正・差し戻しを避けるチェック手順

千葉県の運用でまず押さえるべきは、受付後の修正は原則できないという点です。申請書類が課に到達した時点で審査が始まり、内容の訂正は受け付けられません。補正の指示はファックスまたは電話で来ます。指定期間内に補正しなければ、「申請書到達日」に対応する結果通知書発送予定日に発送されません。逆に補正がなければ連絡は来ません。連絡がないのは順調の合図です。

補正が集中するのは、やはり数字の突合です。千葉県は完成工事高と技術職員数の相関分析を行い、疑義業者として調査対象になった業者には追加資料の提出を求めています。提出できない場合、その分を完成工事高から差し引く措置が取られることがあります。つまり「後で説明すればいい」が通用しない領域があるということです。

もう一つの差し戻し要因は送付の形です。書類が散逸していると審査されずに返却されます。ファイルごとに分け、提出票の順に並べ、様式番号を付箋で示す。これは審査の質を上げるというより、返却を避けるための作業です。

チェックリスト① 数字の突合

□ 決算変更届(事業年度終了届)は審査対象事業年度分を、土木事務所の受付印付きで提出済み

□ 20002帳票の完成工事高が、決算変更届の工事経歴書の積み上げと一致している

□ 20002帳票の元請完成工事高が、元請工事だけの積み上げと一致している

□ 契約内容が確認できる書類の上位3件が、工事経歴書の金額順と一致している

□ 3年平均を選ぶ場合、前々審査対象事業年度の決算変更届も揃っている

□ 20001帳票の自己資本額・利益額が、決算書の数値と一致している

□ 消費税の課税標準額が完成工事高より低い場合、その理由を余白か別紙に書いた

□ 技術職員の雇用期間が、審査基準日以前6か月を超えている

□ 源泉徴収簿が「6か月を超える月」から「支給算定する月」まで揃い、名簿順・通番付きになっている

□ 標準報酬決定通知書が、審査基準日時点で適用されるものになっている

チェックリスト② 様式と押印

□ 20001・20002・20004・20005が、令和8年7月1日以降の様式になっている

□ 正副2部を作成した(副本は正本のコピーでよい)

□ 委任する場合、正本に行政書士印を押した

□ 委任状は原本で、審査基準日に日付を入れた

□ 行政書士証票(補助者の場合は補助者証)の写しを添えた

□ 20001帳票の端数を、プラスは切り捨て・マイナスは切り上げで処理した

□ 積み上げ申請をする業種に完成工事高がなくても、付表を作った

チェックリスト③ 発行日と有効期間

□ 登記事項証明書が、到達日から3か月以内に発行されたもの

□ 納税証明書(その1)が、到達日から3か月以内に発行されたもの(免税業者も必要)

□ 建退共の加入・履行証明書が3か月以内(退職金の加点を取る場合)

□ 防災協定の証明書が3か月以内の原本で、証明日が審査基準日

□ 許可通知書・許可申請書・決算変更届の副本に、受付印がある

□ 有効期間の定めのない資格は、前回審査で示したものと同一か確認した

チェックリスト④ 送付の形

□ 前回の経審申請書の副本(受付印あり)を用意した

□ 前回が電子申請だった場合、今回郵送で出すならシステム出力の申請書も添えた

□ 副本返送用の封筒に宛先を書き、切手は貼っていない

□ 結果通知書を代理人が受ける場合、長形3号の封筒に宛先・許可番号・会社名を書いた

□ 収入証紙の額が区分どおり(過不足は受付不可)。電子納付なら申込内容照会画面を印刷した

□ 送付物を提出票の順にまとめ、散逸していない状態にした

補正の連絡が来たときの動かし方

補正はファックスか電話で来ます。内容は「どの書類のどの数字が、何と食い違っているか」に集約されます。重要なのは、申請が締切間近だと補正の期限が短くなるという点です。各通知書の発行日に対応する到達期間の終わり際に出すほど、直せる時間は減ります。だからこそ、有効期間の切れる1か月前ではなく2か月前に出す。これが結果的に、最も安い補正対策になります。

千葉県の窓口とスケジュール

提出先は〒260-8667 千葉市中央区市場町1-1 千葉県庁 県土整備部建設・不動産業課 入札契約室。電話は043-223-3113、ファックスは043-223-1650です。ただし窓口での申請受付は行っていません。持参しても受け付けられませんので、郵送かJCIPのどちらかで出してください。

対面で相談したい場合は、予約制の個別相談会が用意されています。会場は千葉県庁南庁舎9階(経営事項審査室)、時間は午前10時から11時までと午後1時30分から3時まで。電話で予約し、午前・午後のいずれかを選びます。申請書類一式をできる限り準備したうえで参加するのが前提です。「聞いてから作る」より「作ってから聞く」のほうが、1回で前に進みます。

結果通知書の発送予定日は、申請書類が課に到達した日で決まります。令和8年度の郵送申請の例を抜き出すと次のとおりです。

申請書類の到達日結果通知書の発送予定日
令和8年6月1日〜6月15日令和8年7月10日
令和8年6月16日〜6月30日令和8年7月31日
令和8年9月1日〜9月15日令和8年10月16日
令和8年10月16日〜10月30日令和8年11月30日
令和8年12月1日〜12月15日令和9年1月22日
令和9年1月18日〜1月29日令和9年2月26日
令和9年3月16日〜3月31日令和9年4月30日
表4 郵送申請の到達日と結果通知書発送予定日(令和8年度・抜粋。全区分は県サイトの一覧を参照)

到達日から発送まで、おおむね1か月から1か月半。補正が入るとこの予定日どおりに発送されません。副本の返却も、到達日から約1か月かかります。経審の結果に有効期間は1年7か月あり、審査基準日は原則として申請日の直前の事業年度終了の日です。つまり申請日を1日遅らせると、審査基準日が1年ずれることがあります。決算日をまたいで出すと、評価される年度が変わる。ここは数字以上に影響が大きいところです。

実務の逆算はこうなります。入札参加資格の申請時期(入札参加資格申請の流れ)から、必要な経審の結果通知書の日付を決め、そこから発送予定日表を逆に引き、さらに経営状況分析の処理日数と証明書の発行日数を引いて、書類の収集開始日を決める。この順で組めば、締切間際に補正期限を失う事故は起きません。

よくある質問

Q1. 必要書類はいつから集めればいいですか?

決算変更届の受付印が下りた直後からです。経審の書類は決算変更届を土台にするため、これが出ていないと20002帳票が確定しません。決算変更届の提出期限は事業年度終了の日から4か月以内ですから、決算日から逆算して、4か月の期限を待たずに早めに出すのが結果的に速くなります。並行して登記事項証明書や納税証明書を取得しますが、これらは到達日の3か月以内が条件なので、取得が早すぎると使えなくなります。

Q2. 原本が必要なのはどの書類ですか?

経営状況分析結果通知書、委任状、経理処理の適正を確認した旨の書類、防災協定に関する証明書です。これ以外はすべて写しを出します。写しでよいのではなく、写しでなければなりません。提出した書類のうち返却されるのは受付印付きの申請書副本だけなので、原本を送ると手元に戻ってきません。

Q3. 前回の経審申請書の副本をなくしたらどうなりますか?

再取得が必要です。副本は県の受付印が入ったものしか認められないため、コピーでは代用できません。前回が郵送なら手元の副本を探すしかありませんが、見つからない場合は県に相談してください。なお、結果通知書そのものを紛失した場合、再発行は行われませんが、県の控えを原本証明して交付してもらう制度があります(交付願が到達してから概ね1週間)。

Q4. 電子申請なら紙の書類はまったく不要ですか?

不要ではありません。提出する書類の内容は郵送と同じで、変わるのは「紙かPDFか」だけです。原本と指定されている書類は原本をPDF化して添付します。また、手数料を収入証紙で納める場合は、証紙を郵送する必要があります。電子申請でも紙が残る場面がある、と覚えておくのが正確です。

Q5. 補正の連絡が来ないまま結果通知書が届くことはありますか?

あります。千葉県は補正等がない場合、別途連絡をしない運用です。つまり「何も連絡がない=止まっていない」であって、放置されているわけではありません。ただし、電話やファックスの連絡に気づかず期限を過ぎると、その回は発送予定日どおりに出ません。申請後は連絡の取れる電話番号とファックス番号を必ず記載しておいてください。

まとめ

経審の必要書類は、数えると20点前後ありますが、構造は4層しかありません。結果(分析結果通知書)、様式(20001・20002・20004・20005と提出票)、裏づけ(決算変更届・消費税・登記・許可関係・契約書類・源泉徴収簿)、事務(証紙・封筒・委任状)。この4層を、審査対象事業年度という1本の軸で貫く。それができれば、補正はほぼ起きません。

逆に言えば、補正のほとんどは「書類を知らないこと」ではなく「同じ年度の数字を、別々のタイミングで集めてしまうこと」から生まれます。決算変更届を出した週に、契約書類と源泉徴収簿を同じ年度分だけ抜き出す。たったこれだけで、突合のズレは激減します。

千葉県の場合、窓口に出向いて確認する手段がなく、補正はファックスと電話でしか来ません。だからこそ、出す前の1時間の突合が、出す後の2週間を買います。本記事のチェックリストを印刷して、綴じる前に1項目ずつ線を引いてください。許可や変更の手続きとあわせて全体を確認したい場合は、千葉県の経営事項審査ガイドから辿るのが早道です。

参考資料

  • 千葉県「経営事項審査の説明書・様式ダウンロード及び経営事項審査Q&A」(令和8年7月31日更新)
  • 千葉県「経営規模等評価申請及び総合評定値請求に関する説明書」(令和8年7月版・II 申請の方法/III 申請書類の作成方法)
  • 千葉県「経営規模等評価の申請及び総合評定値の請求の時期及び方法等について」(令和8年4月1日〜令和9年3月31日)
  • 千葉県「郵送での申請における結果通知書発送予定日(令和8年度)」「郵送・電子申請における申請時期の目安(令和8年度)」
  • 国土交通省「建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)」