動物取扱業は「登録制」です。営利で動物を扱う第一種は7業種が対象で、事業所の所在地を管轄する都道府県知事(政令指定都市は市長)の登録が必要、有効期間は5年、更新は満了日の2か月前からです。非営利で一定数以上の動物を飼養する場合は、第二種動物取扱業として届け出ます。「許可」と混同されやすい制度ですが、実体は登録と届出です。この記事では、千葉県で動物を扱う仕事を始める・続けるときに必要な要件、書類、費用、登録後の義務を一通り整理します。

千葉県では、登録の窓口は事業所の所在地を管轄する保健所(健康福祉センター)です。ただし千葉市・船橋市・柏市の区域内は市の窓口となり、県の窓口とは担当が分かれます。申請手数料は1業種15,000円、一事業所で複数の業種を同時に申請する場合は2業種目以降が11,000円です。

最初に断っておきます。この分野は様式と手数料が窓口ごとに動きます。金額と書式は必ず申請先の最新案内で確認し、制度の骨格はこの記事で押さえてください。骨格が分かっていれば、窓口で何を聞かれても迷いません。

動物取扱業とは

動物取扱業は、動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示その他政令で定める取扱いを「業として」行うことをいいます(動物の愛護及び管理に関する法律第10条第1項)。対象になる動物は哺乳類・鳥類・爬虫類で、畜産農業に係るもの、試験研究用や生物学的製剤の製造用に飼養・保管しているものは除かれます。家庭で飼う犬猫や、店頭に並ぶ小動物、水槽の爬虫類は対象です。

「業として」とは、反復継続して営利の目的で行うという意味です。1回だけ知人に子犬を譲った、という行為は通常は該当しません。逆に、無報酬でも飼養施設を設けて一定数以上の動物を譲渡・展示する場合は、後述する第二種の届出対象になります。

制度の形が今のようになったのは、平成25年9月の法改正です。それまでの動物取扱業が「第一種動物取扱業」と位置づけられて規制が強化され、同時に、飼養施設を有して一定数以上の動物を非営利で取り扱う場合の第二種届出が創設されました。千葉県もこの枠組みで運用しています。

押さえておきたい3つの誤解

  • 「許可」ではなく「登録」 第一種は要件を満たせば登録される仕組みで、行政の裁量で与えられる許可ではありません。ただし要件を満たさない場合や虚偽の申請は拒否されます。
  • 「預かるだけ」でも対象 ペットホテル、ペットシッター、動物を預かるトリミングは「保管」に当たります。物を預かる感覚で始めると、無登録営業になります。
  • 自宅も「事業所」 自宅の一部で繁殖や預かりをしている場合、その場所が事業所であり飼養施設です。住居だから対象外、にはなりません。

登録を受けずに第一種動物取扱業を営むと、100万円以下の罰金に処せられます(同法第46条第1号)。開業日から逆算して、余裕をもって準備を始めてください。

第一種と第二種の区分

区分を決めるのは営利性です。営利で動物を扱えば第一種、非営利で飼養施設を設けて一定数以上を扱えば第二種になります。手続も、登録か届出かで変わります。

項目第一種と第二種の違い
根拠第一種 法第10条。営利で7業種のいずれかを営む
第二種 法第24条の2の2。非営利で譲渡し・保管・貸出し・訓練・展示等を行う
手続第一種 登録(要件を満たせば登録される)
第二種 届出(書類が整えば受理される)
窓口どちらも都道府県知事。指定都市は市長
規模第一種 動物の数にかかわらず必要
第二種 大型3頭・中型10頭・小型50頭以上で必要
有効期間第一種 5年。更新が必要
第二種 期限なし。変更時は30日以内に届出
罰則第一種 無登録営業は100万円以下の罰金
第二種 無届けの営業は30万円以下の罰金
表1 第一種と第二種の違い

第二種の「一定数以上」は、動物の大きさで分かれます。頭胴長または全長がおおよそ1m以上の大型が3頭、50cm〜1mの中型が10頭、50cm以下の小型が50頭です。犬と猫は中型に分類されるため、10頭以上を飼養・保管すると届出の対象になります。動物愛護団体のシェルターや、公園などで行う非営利の展示が典型的な例です。

実務で迷いやすいのは、保護活動をしている団体です。譲渡に伴って費用の一部を受け取っていても、それが営利と評価されなければ第一種ではなく第二種の届出で足ります。ただし判断は窓口の評価によるため、譲渡の対価や規模が大きい場合は、事前に管轄の保健所へ相談してください。

登録が必要な業態

第一種の業種は7つです。ここが実務の出発点になります。自分の仕事がどれに当たるかで、必要な登録の数も、登録後の義務も変わります。

種別業の内容と該当する業者の例
販売動物の小売・卸売、およびそれを目的とした繁殖や輸出入(取次ぎ・代理を含む)。ペットショップ、卸売業者、販売目的のブリーダー、輸入業者
保管保管を目的として顧客の動物を預かる業。ペットホテル、動物を預かるトリミングサロン、ペットシッター
貸出し愛玩、撮影、繁殖その他の目的で動物を貸し出す業。ペットレンタル、撮影用・繁殖用の動物派遣
訓練顧客の動物を預かって訓練を行う業。ドッグトレーナー、出張訓練業者
展示動物を見せる業(ふれあいの機会の提供を含む)。動物園、水族館、移動動物園、動物カフェ、乗馬施設
競りあっせん売買のあっせんを、会場を設けて競りの方法で行う業。会場型の動物オークション
譲受飼養有償で動物を譲り受けて飼養する業。老犬ホーム、老猫ホーム
表2 7つの業種と具体例

見分け方は3つだけです。誰の動物か(顧客の動物なら保管・訓練)、見せるか(見せて触れさせれば展示)、売るか(売るなら販売)。この3問で、ほとんどの業態は分類できます。

注意したいのは、飼養施設を持たない業態も対象になる点です。代理販売、ペットシッター、出張訓練は、動物も施設も自前で持たないことがありますが、それでも登録が必要です。展示は「動物との触れ合いの機会の提供」を含むと明記されているため、動物を触らせるカフェは展示に当たります。

1つの店で複数の業種を兼ねる場合は、業種ごとに登録が必要です。ペットショップが店内で預かりもするなら販売と保管の2業種、トリミングサロンがホテルも併設するなら保管で1業種という具合です。同じ事業所で同時に申請すれば、2業種目以降の手数料は11,000円になります。

登録の要件と欠格事由

登録の審査で見られるのは4点です。第一に、業務の内容と実施の方法が省令の基準に適合していること。第二に、飼養施設の構造・規模・管理が基準に適合していること。第三に、犬猫等販売業を営む場合は犬猫等健康安全計画が基準に適合していること。第四に、申請者と責任者が欠格事由に該当しないことです。書類に重要な事項の虚偽記載や欠落があれば、それだけで拒否されます(法第12条第1項)。

欠格事由は次のとおりで、ここに挙げた期間が過ぎるまでは登録できません。

  • 心身の故障により業務を適正に行うことができない者として省令で定める者
  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 登録を取り消され、その日から5年を経過しない者
  • 取消しを受けた法人の、処分日前30日以内の役員で、処分日から5年を経過しない者
  • 業務停止を命ぜられ、その期間が経過しない者
  • 拘禁刑以上の刑に処せられ、執行を終わった日から5年を経過しない者
  • この法律、狂犬病予防法、種の保存法、鳥獣保護法、特定外来生物法などの規定により罰金以上の刑に処せられ、執行を終わった日から5年を経過しない者
  • 暴力団員、または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  • 動物取扱業に関し不正・不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者

法人の場合は、役員や使用人の中に該当者がいると登録できません。個人事業主でも、使用人に該当者がいれば同じです(同条第8号・第9号)。動物取扱責任者も、この欠格事由に該当しない者でなければ選任できません(法第22条第2項)。家族経営で役員を兼ねている場合は、役員全員の分を確認しておく必要があります。

必要書類

書類は「どの業種でも出すもの」と「業種によって増えるもの」に分けて考えると整理しやすくなります。申請書は正本と写しの2部を求められるのが一般的です。

書類必要な場合と注意点
登録申請書全業種。業種ごとに1枚。正本と写しを持参する
実施の方法販売・貸出しの業種。業務の内容と実施方法を記載する別記様式
犬猫等健康安全計画犬猫等販売業を営む場合。幼齢の犬猫の健康確保と終生飼養の体制を記載
欠格事由の非該当書類申請者・責任者・使用人の分。法人は役員についても確認する
責任者の資格書類獣医師免許証、愛玩動物看護師免許証、卒業証明書、実務経験証明書など。原本と写し
土地・建物の権原書類登記事項証明書、賃貸借契約書など。集合住宅は営業を認める記載か使用承諾書が必要
飼養施設の図面平面図、付近の見取図。犬猫を扱う場合はケージの規模が分かる平面図・立面図も
法人の登記事項証明書申請者が法人の場合。取得から3か月以内の原本
役員の氏名・住所の書類申請者が法人の場合
申請手数料1業種15,000円。同一事業所で同時申請なら2業種目以降11,000円
表3 登録申請の必要書類

つまずきやすいのは権原書類です。テナントで開業する場合、賃貸借契約書に動物取扱業を営める旨の記載がないと、大家や管理組合の承諾書を別途求められます。契約更新のタイミングで確認しておくと、申請直前で止まらずに済みます。

図面は「基準を満たしていること」を図で示す書類です。ケージの高さ・横幅・奥行が分かる立面図まで求められることがあるため、設備を発注する前に寸法を確定させ、図面を先に作ってしまうのが安全です。書類の訂正は二重線で行い、修正液や修正テープは使えません。

申請の流れと期間

流れは、相談、書類準備、提出、審査、登録証の交付、営業開始という順です。登録を受ける前に営業を始めると罰則の対象になるので、開業日は登録証の交付日以降に置きます。

  1. 管轄の保健所(または市の窓口)へ事前相談。業種の判定と必要書類を確認する
  2. 動物取扱責任者を選任し、資格書類を揃える。未受講なら責任者研修の日程を先に押さえる
  3. 申請書と添付書類を作成。図面と権原書類は早めに着手する
  4. 窓口へ提出。手数料を納付する
  5. 審査。必要に応じて飼養施設の確認がある
  6. 登録証の交付。標識を掲示して営業を開始する
費用金額
登録申請手数料1業種につき15,000円
2業種目以降同一事業所で同時に申請する場合、1業種につき11,000円
動物取扱責任者研修2,000円
登録証の再交付1,000円(船橋市の例)
表4 千葉県内の主な手数料

標準処理期間は、千葉県が公表していません。ここは正直に「不明」として扱うのが正解で、窓口に直接確認するしかありません。申請件数が多い時期は日数が読めないため、開業日から1〜2か月の余裕を見て逆算してください。

もう1つ、法の審査と建築の審査は別物です。動物取扱業の登録は動物愛護法の基準だけで審査され、建築基準法に適合しているかは見られません。用途地域によっては店舗が建てられない、畜舎は建てられないといった制限があるため、物件を決める前に都市計画課と建築指導課へ確認しておきます。登録が下りても建築基準法違反では営業できないので、順番は物件選びのほうが先です。

登録後の義務

登録はゴールではなくスタートです。営業中は、掲示、記録、報告、届出の4種類の義務が継続して発生します。

  • 標識 顧客の出入口から見やすい位置に、氏名・事業所名・所在地・種別・登録番号・登録年月日・有効期間の末日・責任者名を掲示します。登録証の掲示で代替できます。
  • 識別章 事業所以外の場所で営業する場合、顧客と接する職員全員が、胸部など見やすい位置に識別章を付けます。
  • 帳簿 販売・貸出し・展示・譲受飼養では、個体ごとの取得・譲渡・死亡などを記載し、5年間保存します。
  • 定期報告 動物販売業者等は、前年度の所有数・引渡し数・死亡数を毎年報告します。
  • 変更届・廃業届 業務内容の変更や飼養施設の設置、犬猫等販売業の開始は事前に、氏名・住所・責任者などの変更や廃業は30日以内に届け出ます。
手続期限
更新満了日の2か月前から満了日まで
変更届業務内容などは事前、氏名・住所などは30日以内
廃業届廃業した日から30日以内
定期報告毎年4月1日から5月30日まで
表5 主な届出と期限

帳簿が必要かどうかは業種で決まります。販売、貸出し、展示、譲受飼養は必要、保管、訓練、競りあっせんは不要です。ただし保管や訓練でも、飼養施設の点検・清掃の記録台帳は別に必要になります。「帳簿は要らない業種だから記録は不要」と短絡しないでください。

販売には対面説明の義務もあります(法第21条の4)。哺乳類・鳥類・爬虫類を販売するときは、あらかじめ事業所で動物の現状を直接見せ、飼養保管の方法、生年月日、繁殖者名などの事項を、書面または電磁的記録を使って対面で説明します。インターネット上だけで売買契約を成立させることはできません。第一種動物取扱業者を相手とする取引は対象外です。

見落としやすいのが広告の表示です。チラシや自社ホームページにも、標識と同じ事項(氏名・事業所名・所在地・種別・登録番号・登録年月日・有効期間の末日・責任者名)を載せる必要があります。集客用のサイトを運用している業態では、フッターや会社概要の記載を今すぐ確認してください。

動物取扱責任者の要件

第一種動物取扱業者は、事業所ごとに、常勤かつ専属の職員の中から動物取扱責任者を1名以上選任します(法第22条第1項)。業種ごとに必要で、経営者自身が責任者になることもできます。責任者は、顧客への重要事項の説明と、研修で得た知識・技術を職員全体に指導する役割を担います。

選任できるのは、欠格事由に該当せず、次のいずれかに当てはまる人です。

要件内容
獣医師獣医師法第3条の免許を取得していること
愛玩動物看護師愛玩動物看護師法第3条の免許を取得していること
学校卒業営もうとする種別の知識・技術を1年以上教育する学校等を卒業し、かつ実務経験または飼養経験があること
試験の証明公平性・専門性を持つ団体の客観的な試験で、種別の知識・技術を習得した証明を得ており、かつ実務経験または飼養経験があること
表6 動物取扱責任者の資格要件

実務経験は、営もうとする種別について半年以上、常勤の職員として在職したものが対象です。関連する種別の経験は読み替えが認められています。たとえば販売(飼養施設あり)を営む場合、販売(飼養施設あり)と貸出しの経験が使えます。飼養経験は、動物の種類ごとに1年以上の飼養従事経験で、自宅でペットとして飼った経験は認められません。

選任した責任者には、知事が行う動物取扱責任者研修を受けさせます(法第22条第3項)。千葉県では各保健所と、千葉市・船橋市・柏市が研修を開催しており、受講手数料は2,000円です。開業日が決まっている場合は、研修の日程を最初に確認してください。ここが数週間単位で開業を遅らせる要因になります。

責任者の選任要件は令和2年6月1日から厳格化されました。それ以前に登録していた事業者には令和5年5月31日までの経過措置があり、すでに責任者を選任していた場合も、期限までに新しい要件を満たす必要がありました。古い記事や昔の社内資料をそのまま使うと、要件を取り違えるので注意してください。

犬猫等販売業にだけかかる追加規制

犬または猫の販売を業として行う者(繁殖を含む)は「犬猫等販売業者」と呼ばれ、第一種の登録に加えて上乗せの義務を負います。ペットショップ、販売目的のブリーダー、犬猫を扱う卸売業者が該当します。

まず、犬猫等健康安全計画の策定と遵守です。幼齢の犬猫の健康と安全を保つ体制、販売が難しくなった犬猫の取扱いを計画に定め、そのとおりに業務を行います(法第10条第3項、第22条の2)。あわせて獣医師等との連携を確保し(同第22条の3)、販売できなくなった犬猫も終生飼養に努めます(同第22条の4)。

次に、56日齢ルールです。販売の用に供する犬猫の繁殖を行う者は、出生後56日を経過しない犬猫を、販売のため、または販売の用に供するために引き渡し・展示してはなりません(同第22条の5)。いわゆる8週齢規制で、生後56日未満の個体を「販売中」と表示することも広告の違反になります。

マイクロチップは、令和4年6月1日から犬猫等販売業者に義務付けられました。犬猫を取得した日(生後90日以内に取得した場合は生後90日を経過した日)から30日を経過する日までに装着します。ただし、すでに装着されている場合や、装着により健康上の支障が生じるおそれがある場合は除きます(法第39条の2第1項)。装着した日から30日以内に環境大臣(指定登録機関)への登録が必要で(同第39条の5)、登録済みの犬猫を取得した場合は30日以内に変更登録を行います(同第39条の6)。装着済みのチップを勝手に取り外すことも禁止されています(同第39条の4)。

飼養頭数の上限も定められています。犬は従業者1人あたり20頭(うち繁殖犬15頭)、猫は1人あたり30頭(うち繁殖猫25頭)です。多頭飼育になりがちな繁殖業者にとっては、スタッフの人数がそのまま事業規模の上限になります。新規参入を検討する場合は、施設の広さより先に人員計画を固めたほうが現実的です。

業態別の注意点

ここまでの共通ルールを、実際の業態に落とし込みます。同じ「動物を扱う仕事」でも、必要な登録の数も、押さえるべき義務も変わります。

ペットショップ

販売と保管の2業種を兼ねることが多く、犬猫を扱えば犬猫等販売業者になります。健康安全計画、56日齢ルール、対面説明、マイクロチップ、獣医師との連携がセットで付いてきます。店頭での説明記録がそのまま帳簿と対面説明の証拠になるので、販売時の書面は整備して保存してください。

トリミングサロン

施術のために動物を預かるなら「保管」に該当し、登録が必要です。預からず、その場で仕上げて返すだけであれば対象外ですが、実態として数時間預かる運用なら保管と評価されます。出張トリミングは事業所以外での営業になるため、職員の識別章が必要です。開業までの流れはトリミングサロンの開業に必要な許可と手続きで詳しく扱っています。

ペットホテル

典型的な「保管」です。帳簿の作成は不要ですが、飼養施設の点検・清掃の記録台帳は必要で、預かった動物の状態確認も日々の義務になります。宿泊を伴うため、逸走防止と鳴き声・臭気への対策が近隣トラブルに直結します。設備と運用の考え方はペットホテル開業の要件にまとめています。

動物カフェ・猫カフェ

動物を触れさせる営業は「展示」に当たります。飲食を提供するなら、動物取扱業の登録とは別に食品衛生法の飲食店営業許可も必要です。動物の休息場所と逃げ場の確保、触れ合い時間の制限、衛生管理が実務の中心になります。詳しくは動物カフェが遵守すべき基準と猫カフェの開業に必要な許可と手続き、飲食部分は飲食店営業許可の全体像を参照してください。

訓練所・ドッグトレーナー

顧客の動物を預かって訓練するなら「訓練」の登録が必要です。出張訓練は飼養施設を持たなくても登録の対象で、こちらも識別章が必要になります。訓練は帳簿の対象外ですが、預かった動物の体調変化の記録は、トラブル時に自分を守る材料になります。ドッグトレーナーに必要な法律と実務で具体的な運用を整理しています。

ブリーダー

販売を目的とした繁殖は「販売」に該当し、犬猫なら犬猫等販売業者になります。健康安全計画、マイクロチップ、頭数上限、56日齢ルールが同時に効いてくるため、事業計画の段階で人員と頭数の整合を取っておく必要があります。繁殖計画と譲渡の記録は、登録後の帳簿と定期報告に直結します。頭数と人員、記録の付け方を同時に決めておくと、開業後の運用がぶれません。

特定動物は別制度

トラやクマなどの特定動物を飼養・保管する場合は、動物取扱業ではなく、都道府県知事の飼養許可の制度になります。特定外来生物は外来生物法に基づく国の許可と、さらに別の制度です。根拠も基準も違うため、こちらは特定動物・特定外来種の飼養許可を確認してください。この記事の登録制度とは窓口も手続も異なります。

よくある質問

自宅で犬を繁殖して知人に譲る場合も登録が必要ですか

反復継続して販売するのであれば「販売」に該当し、登録が必要です。1回だけの譲渡で、対価も実費の範囲にとどまるなら、通常は業としての取扱いに当たりません。判断に迷う規模なら、営業を始める前に管轄の保健所へ相談してください。

トリミングだけなら登録は不要ですか

動物を預からないのであれば、動物取扱業には該当しません。ただし施術の間、動物をサロン内で預かる運用なら「保管」に該当します。実態で判断されるため、営業時間中の預かりの扱いを先に決めてください。

登録に有効期限はありますか

第一種は5年です(法第13条第1項)。更新申請は有効期間が満了する日の2か月前から満了日までの間に行います。期間内に申請していれば、満了日までに処分がされなくても、処分があるまでは従前の登録が効力を持ち続けます(同条第3項)。期限ぎりぎりでも登録が切れるわけではありませんが、書類の準備には時間がかかるので早めに動いてください。

動物取扱責任者は資格がなければ選べませんか

獣医師か愛玩動物看護師の免許が最も分かりやすい道です。免許がない場合は、種別の知識を1年以上教育する学校の卒業、または客観的な試験の証明に、半年以上の実務経験か1年以上の飼養経験を組み合わせます。いずれの場合も、知事が行う研修の受講が必要です。

動物を触れさせるだけのカフェでも登録が必要ですか

必要です。展示は「動物との触れ合いの機会の提供」を含むと定義されているため、販売をしなくても展示の登録が要ります。飲食を出す場合は飲食店営業許可も別途必要で、2つの制度を同時に満たすことになります。

まとめ

動物取扱業は、営利なら7業種のいずれかで第一種の登録、非営利で一定数以上なら第二種の届出という整理になります。登録は事業所ごと・業種ごと、有効期間は5年、更新は満了日の2か月前からです。

実務で差がつくのは3点です。1つ目は業種の判定。誰の動物を、預かるのか、見せるのか、売るのかで決まります。2つ目は責任者の手当て。資格と研修の日程が開業日を左右します。3つ目は登録後の運用。標識、帳簿、定期報告、広告の表示まで含めて初めて「登録済みの事業者」として説明できます。

千葉県は窓口が保健所と市に分かれ、手数料や様式も窓口ごとに動きます。制度の骨格を押さえたうえで、最後は管轄の窓口で確認する。この順番が、申請のやり直しを一番減らします。開業までの段取りと費用の目安は料金のご案内に、個別の事情の相談はお問い合わせからどうぞ。